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2016/12/13 20:21





鶴さんが手がけた音源が送られる時、毎回自分が海外に行くタイミングと重なります。
前回はNOPPALさんのEP”SUMMER EP 2015"の音源ももらったタイミングでドバイへ行っていました。
ドバイのホテルにあるプールとショッピングモールのソファでダラダラ聴かせていただきました。

今回、鶴岡龍とマグネティックスの音源が送られた時は、香港へ行く直前でした。これはすごすぎて怖い!というタイミング。

毎回驚かされるのが、鶴さんが吐き出す音楽には「見たことあるような見たことないような街の景色や表情」が見え隠れするというところです。「これいったいどこの景色見てるの?」って思わせるような概念で塗り固められたド鉄をぶちかまされている感覚になります。
つまり、香港の空気と相性がめちゃくちゃ良かったということです。

今回は、とある撮影ということだったので、写真はあまり多くは載せることはできませんが自分が体感した深夜3時~朝7時の香港の出来事を記したいと思います。



深夜3時。
自分が宿泊していた重慶大厦(チョンキンマンション)というところの上にある牢獄のような安宿の部屋で、「お宝島って一体なんなのさ~」っていう考え事をしていました。重慶大厦というのは、怪しげな建物としか言いようがありません。エキゾスポットです。
1Fにはインド人や中東の人らがたむろしてて、とにかくピリついた建物です。(王家衛監督 恋する惑星を見た影響もあってここで泊まりたくて仕方がなかった。)


窓もない湿った部屋で、あれこれ考えていると外の階段から下手くそなサックスを吹く西洋人がいました。吹き殴るっていう表現が1番的確でした。ボッコボコの音を深夜3時になっても吹き散らす。階段で。めちゃくちゃな夜明けとなります。


朝6時。撮影のため起きて外に出ます。

重慶大厦から南に少し行くと、香港のいわゆるな夜景スポット”ビクトリアハーバー"に着きます。
向こうに見えるのは香港島という島です。香港島は、いわゆる神戸や横浜みたいなところでオフィス街が連なっています。
香港島を眺めているこちら側は九龍半島というところです。彌敦道(ネイザンロード)という太い道が走り、そこから碁盤の目状にお店とネオンがギチギチと羅列されています。

泥臭い九龍半島と、概念として浮かび上がる香港島。
靄がかった、パッとしない空気に包まれた香港島を見た時に「お宝島に朝が来た」となったわけです。

朝7時。彌敦道を北上し脇道に入ると、汚らしい小道から野良猫がやってきました。

その野良猫が「ニャー」と訴えた瞬間。
鶴岡さんの作った音源がなぜか五臓六腑に染み渡り、変な感動を覚えました。
その5分後、野良猫を眺めながらお粥を食べました。


ボッコボコのサックスを吹き殴る西洋人から野良猫がニャーと鳴いた景色こそ、
冒頭に記した「見たことあるような見たことないような街の景色や表情」でした。
絶妙。超エキゾですね。全てが色っぽく靄がかった景色を紡ぐ音源。天晴れです。

鶴岡龍さん、アルバム発売おめでとうございます。

ホンマカズキ

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